岩内町郷土館ブログ
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ひとりごと | 町の貴重文化財「簗瀬邸」存続のためには何が必要なのか
Facebookでもアップしましたが、先月開催されたイベント「歴史散歩」では、当主である簗瀬様にご了解いただき、簗瀬邸の内部を特別に見学させていただきました。
すりガラスの模様が、とても美しい。こんな繊細な美しさのある建築、現代はあるのでしょうか。
明治39年の建物。もと会津藩家臣であった簗瀬真精は、維新後に北海道開拓使に出仕、明治12年岩内古宇郡の初代郡長となり、岩内町行政の基礎を作り上げた偉人です。この岩内で生涯を過ごされました。
戊辰戦をくぐりぬけ、北海道の官職にあたった簗瀬氏。開拓使の辞令や松平容保からの書状など、その文書資料は多伎にわたり、町のみならず北海道、日本の歴史上でも重要な位置にあります。
そして、この簗瀬邸もその貴重な資料の一つです。
岩内大火がもしなかったら……小樽や函館にも匹敵する歴史的建造物が多数あったであろう岩内。現在姿をとどめているのは数軒。これを今、大事にしようと思い立つ人がいなければ、モノだけではない何か大事な事が一つ、失われてしまうような気がしてなりません。岩内独自の心とか、精神とか。
それは、仕方のないこととして考えなければならないものなのでしょうか。
(r)
posted by 岩内町郷土館 at 2016年10月05日12:06 | Comment(0)